ライドカメンズ短編

ジャスティスライドのホワイトデー

 ホワイトデーまで後1日を切った。 ジャスティスライドは先月のバレンタインのお返しとして、深水紫苑たちの家でクッキーなどのお菓子を作っていた。「これで完成か」「お疲れ様、蒲生くん」 慈玄や陽真がそれぞれ焼き菓子を完成させる中、才悟はいまだせ…

エージェントの休日・冬

「みんな、空いてる時間はあるかしら」 そう切り出したのは、若いエージェント。 少女の言葉に耳を傾けたのは、マッドガイやスラムデイズをはじめとした仮面ライダーたちだ。「最近寒いでしょう? 暖かい温泉旅館にみんなを招待したくて」 冬の寒さが厳し…

歩くチョコレート

・Q Qが『それ』を見つけたのは本当に偶然だった。「何これ」 エメラルドグリーンの紙袋。中には白い箱が入っている。開けてみたい衝動に駆られるものの、ヤバい物だったら目も当てられない。いたずらは自分が安全な場所でやってこそだからだ。 一応自分…

1月26日に

 雪が降ってから3日は経った。 あれだけ積もっていた雪も徐々に溶け、今では道の端に申し訳程度に置かれているぐらいだ。ここ中央公園も、雪は端に寄せられていて土が入り混じった山となっている。 そんな雪の山の近くに、見覚えのある影を見かけた。「魅…

待ち人来たらず?

 引いたおみくじは、末吉。 失せ物は出る。待ち人は来たらず。波乱万丈な一年になるでしょう。 ――待ち人は来たらず。 おみくじの文言をじっくりと見たはずだが、頭に残ったのはただ一つ。待ち人は来たらず。 エージェントの少女は、おみくじを木に縛り…

私のサンタは早寝です

「クリスマスイブにパーティーをやるんだ」 時期は12月中旬。 仮面カフェに遊びに来た伊織陽真の第一声は、それだった。「仮面ライダー屋の仕事でクリスマスグッズをたくさんもらってさ。せっかくだからおれ達もパーティーやろうって事になったんだ」 な…

アイネクライネ

 穏やかな歌が終わる。ラジオパーソナリティがさっきまでの歌の解説を始めた。『米津玄師で『アイネクライネ』でした。さすが代表曲なだけあって、いい歌ですね。では次のリクエスト……』「魅上くん、手が止まってるわよ」 歌に聞き入っていたため、食事の…

PM:915

 夜9時。「あー、今回も面白かった」 毎週見ているドラマを見終わった伊織陽真は、満足した顔でテレビのスイッチを切った。まだ寝るつもりはなかったが、つけっぱなしだと夜更かししてしまうので、キリのいいところで電源を切ることにしているのだ。 その…

魅上才悟、風邪を引く

「だーかーら、ちゃんと休んどけって言ったんだ」 それを伝えた時、伊織陽真が開口一番言ったのはそれだった。 すまない、と頭を下げる魅上才悟。その手にあるのは「38.2℃」とくっきり記された体温計。誰がどう見ても熱がある状態だ。 なぜこうなった…

エージェントの休日・秋

「みんな、空いてる時間はあるかしら」 そう切り出したのは、まだ年若いエージェント。 少女の言葉に耳を傾けたのは、仮面ライダー屋ことジャスティスライドをはじめとした仮面ライダーたちだ。「うちの保養地の一つで、綺麗な紅葉が見れるの。そこにみんな…

魅上くんとえっちしてしまった

 寝ただけでは説明できない乱れたシーツ。 散乱した衣服。 お互い生まれたままの姿。 説明無用。言い訳不可能。どう見ても、これは。(……魅上くんと)(……エージェントと)  ――エッチしてしまった。  落ち着け、とエージェ…

ツノアリツノツノのせいれい

 戦いで、ジャスティスライド全員が怪我をして帰ってきた。 ステーションで治療できるほどの怪我なのが幸いだが、無視できるような状態ではなかった。「おかえりなさい。お疲れ様」「……」 ぎりぎり勝って帰ってきたものの、4人とも無口のまま。それがエ…