血に縛られている彼を救いたいと思った。
だけど最近思う。
本当に縛られているのは……。
「はぁぁあんっ♡」
絞られるほどの強さで乳房を揉まれ、ミソラは大きく喘ぐ。同時に膣内はソロの肉竿を大きく締めてしまったので、更に快感が増した。身体を大きく震わせると、着ていたはずの浴衣が更に乱れて艶めかしい肌を露出させる。
まるで誘うように、空いている乳房がぷるりと揺れる。その先にあるしこりきった桜色の乳首に指が振れると、ピンク色の火花が頭の中ではじけた。
もう何もいらないし欲しくない。ただ一つ、今自分の中を犯すソロの肉竿以外は。
「お、奥っ♡ 奥っ、ついてぇっ♡ おかしくなっちゃうよぉぉ♡」
「充分イカれてるだろうが。メスの顔だ」
「メスだ、ようっ! ソロ専用のメスだよぅぅっ♡」
「そう……かっ!」
「ああああああ♡♡」
いつもと変わらないソロの声と共に、ずっぽりとハメられる肉竿。ばぢゅっ、という生々しい音と共に何度も穿たれる度、ミソラは蕩け切った喘ぎ声と共にソロの肉竿を強く締め付ける。当然だが、それによってミソラの目の前が何度も白くはじけていた。
バックからの攻め。激しく中をかき回し、奥まで何度も抜き差しするそれは、ソロの好きな攻め方らしい。こっちの顔を見なくて済むからかと思うと、ミソラは少し寂しくなった。涙を枕で拭いつつ、激しい攻めに耐える。
そして、一番重い一発と共に、ミソラの子宮の中がソロの精液で満たされる。
「ぉああぁぁあああぁっ!♡♡」
達したことで大きく痙攣するミソラの身体。ソロの方も大きく息を吐くと、身体を震わせてずるりと膣内から自身の肉竿を抜いた。その勢いで、ミソラはぐったりと倒れ伏す。
「もう限界か」
対するソロは体力が残ってるらしく、肩で息をしている程度で涼しい顔だ。さすが体力お化け。そんな彼の指がついーっとミソラの乳房とそれに引っかかっている程度の浴衣をなぞる。まだ熱を持った乳房をなぞられて、ミソラは身体を震わせた。
ソロの指はさらに動き、お腹、太もも、そして股間の濡れそぼった秘部に到達する。触れられるかなと思ったが、そこで指がまた浴衣の方へ移動した。
「誘ったのは貴様だ。もう少し粘って欲しかったがな」
そう、浴衣をはだけさせてソロを誘ったのはミソラの方だった。1階のバーで飲んだ勢いもあるが、何よりもこんなタイミングでもなければソロを引き留められなかった。
引き留める。
スバルのように強くもなければ、彼を引き付けるような物もない。ただただ、こうして肌を重ねるぐらいしか、彼の気を引くことができない自分。
いつからこうなったのだろう。スバルに完全にフラれてから、ソロとこういう仲になった。別に身体が寂しかったわけではない。むしろ、寂しいであろう彼を慰めたかった。拒絶するだろうと思っていた彼も、こうして自分を抱いている。
きゅ、と乳首をつままれた。
「はっ、んっ」
「俺を放置して考え事か」
「そ、それはっ、あぁんっ」
否定できなかった。
自分から誘った以上、今は快楽に溺れよう。少なくとも、彼が満足するまでは。
まだ何か言おうとするソロの唇を奪い、舌を絡める。相手の口内を犯すぐらいの勢いで舌を動かせば、相手も負けじと舌を動かしてくる。当然、それによって、身体はまた淫らな熱で熱くなっていった。
「はぁ……んっ♡」
身体を震わせ、熱い吐息で快感を逃がそうとするが、ソロの動きはそうさせてくれない。空いた手がミソラの股間に伸び、ぬるりと濡れた場所を撫でたかと思うと、つぶり、と音を立てて中に入れられる。
「あ、っっ!♡」
いきなりの挿入に身体を逸らす。とどめとばかりに乳首を吸われ、ミソラは大きく潮を吹いた。それでもソロの指は膣内で激しく動き、更にミソラをイカせようとする。
「あ♡ はっ、あんっ♡ あぅっ♡ だ、だめっ、またイくっっ♡ イキまくっちゃうぅぅっ♡」
「問題ない、イけ」
「ひゃぁぁああぁぁんっっ♡♡」
ソロの言葉通り、また絶頂するミソラ。でもまだ足りない。何度イッても、彼は心の底から満足はしない。
(私じゃ、ダメなの……?)
淫猥な空気に染められた中で、ぼんやりと考え、そして絶望する。一人の人間として縛られ続ける彼の鎖を少しでもほどきたいのに、彼はそれを拒絶する。スバルにフラれたから自分に身体を開く女に対して、ソロは心を開くことは一生ないだろう。それでも解ってて、身体を使って彼を引き留めるのは、ミソラ自身の意思だ。
指が抜かれ、肉竿が挿入っていく。ずぶりずぶりと膣内を犯しながら最奥を突くソレをきゅうきゅうと締め付ければ、ソロの顔が少しだけ歪んだ。だが快感で身体が思うように動かない今、締め付けるなと言うのは無理な話である。
「あひぃっ♡ んんっ! おっ♡ んんんっっ♡♡」
最奥を突かれた瞬間に動かされ、乳房が、身体が激しく揺れる。少し大人しくなったメスの臭いが充満し、更なる快楽を求めて自分も腰を動かしてしまった。普段だったらその事でまた何か言われるだろうが、激しい締め付けで余裕がないのか、ソロは無言で激しい抜き差しを繰り返す。
「あんっっ♡ ソロ、もっとぉっ♡ もっとぉっ♡♡」
「望みどおりにしてやる……!」
ばちゅん、という激しく淫らな水音が鳴る度に、降りてきた子宮と肉竿の先端がくっつきあう。力強く、淫らなセックス。
自分たちはいつもこうだ。自分から誘って、ソロがそれに乗って、深く激しく繋がり合う。何故なら、こうするしか彼を縛る方法がないから。
彼はその気になれば、いつでもこの世界から去る事が出来る。それをしないのは、単純に自分のルーツである古代の遺産を守ると言う使命を背負っているから。でも、ミソラはそれを良いとは到底思えなかったし、思いたくなかった。何故なら。
「あぁぁっ♡ はぁぁっ、ああん♡ ぅぁああっ♡」
これだけ肉欲にまみれたセックスを繰り返しても、絶対に言えない言葉がある。――愛してる、という言葉。
それを言ったら間違いなくソロは自分を切り捨てるし、更に自分が惨めな思いをするだけだ。だから決して、言わない。
「も、もうダメぇっ! あたまおかしくなるっ♡ おぉっ! おぉああっ!♡♡」
「アヘ顔を晒して……イけッ!」
「い、いぐぅっ! イッくぅぅぅぅぅ♡♡」
一番力強く押し込まれた瞬間、ミソラの目の前が完全に真っ白になった。
どうやら一瞬だけ気を失っていたらしい。気づけばソロは肉竿を抜いて、ベッドから降りていた。ミソラが嗄れた声で名前を呼ぶと、彼は「もう起きたか」といつもの表情で振り向いた。お互いまだ服は着ていない。続けようと思えば続けられるだろう。
「おみず、ちょうだい」
嗄れた声のまま懇願すると、ソロは無言で冷蔵庫からペットボトルを取り出してミソラの元に投げる。だるい身体を何とか起こし、蓋を開けて思いっきり飲んだ。
「まだヤるか?」
ソロの問いかけに一旦首を横に振るミソラ。睡眠とまではいかなくとも、今はとにかく体力回復の時間が欲しかった。相手もそれが解っているのか、何も言う事なく無言で自分の下着とズボンを拾って履く。もう帰るのかなと思うと、寂しさと切なさが胸を貫いた。
こうするしかないのだ。
自分と彼を繋ぐのは、こんな事ぐらいしかない。
縛られている彼を救いたいのに、自分にはそれをほどく方法が解らない。
だからこうして彼を縛り付けるしかない。
多分次起きたら彼はいないのだろう。そう思いながら、ミソラは目を閉じた。