私は彼を知らない・2「猫と少年」
猫がいた。 その猫は一人で生きていた。 猫がいた。 その猫は一人で死んでいった。 嗚呼、私は猫になりたい。 猫ならきっと、一人で生きても大丈夫。 嗚呼、私は猫になりたい。 猫ならきっと、一人で死んでも大丈夫。 &nb…
流星短編
私は彼を知らない・1「予期せぬ客人」
一匹狼は群れに入らずにいる狼を指す。 一匹狼は群れに入れない狼を指す。 狼は何故群れに入らないのか。 もしかしたら、一人で行動するのが合ってるのかもしれない。 もしかしたら、群れるのが苦手なのかもしれない。 もしかしたら、入ろ…
流星短編
巡る 地獄の季節
絆というものが美し過ぎて恐ろしいものだと気づいたのは、いつごろかな。 昔の私は、世界で一番大事なものを奪われた事で、耳をふさいで歩いていた。 ただ口を開いては頭に浮かんだフレーズを歌う。それだけで周りは自分を褒め、自分を許してくれた。それ…
流星短編