流星のロックマン・希釈「流星のロックマン・希釈・6」 - 3/3

 私が歌い始めたのは、いつ?
 私に歌を教えてくれたのは、誰?

 本当に私が歌いたかったのは、何?
 本当に私の歌を愛してくれるのは、一人だけ?

 白は誰にも染まらない証。絶対的な象徴。……頑なな物のシンボル。
 気づけば自分の目の前に、白い扉がある。絶対に開けられない扉。でも開けなければならない扉。
 歌うのは好き。大好き。
 だけど、歌う以上に目を背けてはならないものだってある。それは、そこにいる白いタキシードを着た少年の事ではない。その白い扉の向こう側だ。

 歌が止まる。

 私は、何かしないといけなかった。
 歌よりも大事で、しなくてはいけないことがあったはずだ。
 それはスバルとは全く関係ない、私自身の最大の問題。

『ミソラちゃん!』
『ミソラちゃん!』

 みんなが私を呼ぶ。私の周りを取り巻く。でも、私はその先へ行きたい。
 その扉を開けたい。
 その扉の先にいるであろう誰かに会いたい。

 ――その扉の先にいる誰かに、謝りたい。