ガオナの女王・7
「そうして、わたしはガオナをしゅっさんした」 叢雲――宗雲の説明を補強するように、いつの間にか目を覚ましていたガオナの女王――美哉百子が付け加えた。「美哉!」「美哉さん」「むらくも、たいてん、ひさしぶり。たいてん、かみのびたね」 昔の彼女か…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・6
「女王の確保? そーかい。じゃあ俺達も粘る必要はねーな」 颯から連絡を受けたRUIが「そう言う事だ」と全員に作戦終了を告げる。それを聞いたピアシャールとリバラールもやる気をなくしたか、構えを解いた。「ちぇっ、楽しそうな玩具はお預けか」「仕方…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・5
「で、何でついて来たのさ」 まるで一緒に買い物にしに行くかのノリで、リバルがピアスに問う。問われた方も野暮用と言わんばかりの軽いノリで「思い出したんですよ」と答える。「『ガオナの女王』が私の予想通りなら、彼女はかつての教え子です。教え子が間…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・4
突入班Bが動いた。「一騎当千の活躍を期待します。総員、攻撃開始!」 仮面ライダー塔天の言葉を皮切りに、仮面ライダーたちが動いた。「伊織くん、薙ぎ払いますよ」「了解です!」 塔天のスペクトルジャッジメントと仮面ライダー陽真のバーストサンフラ…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・3
凛花の予想通り、カオスイズムもガオナの女王の情報を掴んでいた。「ふーん、『ガオナの女王』ね」 自分の信奉者から情報を聞いたリバルが、自身が座る椅子を揺らしながら呟く。 その手には伝手を辿って手に入れた、女王の写真がある。一応全員に見せたが…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・2
『彼女』と凛花が出会ったのは、娯楽地区の端だった。 カオストーンの情報を元に調査をしていると、少し街道から外れた場所にたどり着いてしまったのだ。 工業地区や下町地区ほどではないが、ここもやや治安が不安定な方。凛花もそれを十分知っているので…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・1
――あんたたち、懲りずにまたそうやって喧嘩して! 誰かの声が聞こえる。 ――仲良くしろとは言わないけど、周りに迷惑かけるような事だけは止めてくれる? 呆れるような声。気が強く、やや高いその声には、聞き覚えがあった。だからこそ、これが過去の…
ライドカメンズ長編3
ガオナの女王・OP
本当に、本当にそれは偶然だった。 いつも通り、カオストーンが生み出したであろうカオスワールドに飛び込んだギャンビッツインを待ち構えていたのは、ただの「無」だった。「カオスイズムの罠か?」 どちらかともなくつぶやくが、それに関しての答えは返…
ライドカメンズ長編3