ライドカメンズ長編

40代のおばちゃんエージェントと18歳の昆虫青年がスズメバチ駆除するお話

 夏の暑い日、私と魅上才悟は車で小学校まで来ていた。 虹顔市に来てからは車はあんまり乗っていなかったけど、一応たまに乗って動かしては腕をさび付かせないようにしている。こういう時に役に立つからね。 校門前で車から降りると、中から私と同じかそれ…

40代のおばちゃんエージェントと17歳の社長秘書が一緒に車に乗って病院に行く話

「ああ、くそ……、鎮痛剤ぐらいじゃダメか」 日差し穏やかな企業地区で、中年女性――私はベンチに座り込んでぐったりとしていた。 別に飲みすぎたとかそういうわけではない。今回こうして倒れそうになっているのは、徹夜で仕事を片付けていたから。 年甲…

40代のおばちゃんエージェントと24歳の鬼いさんが煙草を吸うだけのお話

 喫煙が習慣になってから、困っているのは吸う場所だ。 狂介と為士には喫煙を秘密にしてるもんだから、家(アジト)で吸うわけにはいかない。かといって外で吸うのも気が引けるし、誰が見てるか解らない。 仮面カフェも全席禁煙だし、ライダーステーション…

40代のおばちゃんエージェントと23歳のフロア担当のほのぼのデート?話

「おいこら颯、ちょっとは離れて歩きな」「え~、おばちゃんさっさと歩くからはぐれちゃうよー」 あからさまに不機嫌顔になる天真爛漫な青年――颯に対し、中年女性――私は頭を抱えた。 時期は冬。 吐く息は白く、コートを着込んで歩く人々は寒そうにして…