METEOS・31
ロスト・パラダイス。 辺境のエリアである。 ヘブンズドア領域と同じく、この銀河ではかなりの辺境とも言える。 だが、ヘブンズドア領域と違うのは、このエリアを知る者は極小数だということだ。 何故か? 答えは簡単。 ここらの管轄である連合軍が、…
メテオス長編
METEOS・30
ワープが始まると、足元がふらつくほどの激しい揺れがメタモアークを襲った。 普段はもう少し揺れが大人しいのだが、どうも七賢の攻撃でかなり艦体がダメージを食らっているらしい。この調子だと、何処へ飛ぶのかは運任せのようだ。『全クルーに告げます。…
メテオス長編
METEOS・29
七賢の、二度目の襲撃。 今度は外からの攻撃で、しかもはぐれメテオ襲撃に合わせてのものだった。 こっちとしてはメテオもほしいし、七賢も追い払いたい。だが二兎追う者は一兎得ずの原理を考えると、どちらかに絞るしかない。 と言うわけで、メタモアー…
メテオス長編
METEOS・28
「今はまだ、貴方たちに真相は見せられないんだ。ごめんね」 その声は、誰の声だったのだろうか。 七賢の襲撃を退けたメタモアークだが、内部抗戦のダメージはひどくて、近くのステーションに行くまでは応…
メテオス長編
METEOS・27
ビュウブームの覚醒は、七賢たちの間でも大きな騒ぎとなった。 四賢のアリアンロッドはすぐにメタモアークの襲撃を提案したが、二賢であるヒュペリオンがそれを制した。「まだ予定が狂うほどではありませんからね。メテオは確実に、集まっています」「だが…
メテオス長編
METEOS・26
あの日は、ダウナスでも記録的な猛暑と言われた日だった。 研究の裏づけのための資料を求めるために、あの星に降り、彼は自分の教え子だった生徒と出会った。 教え子はほぼ全ての教科で優秀な成績を収め…
メテオス長編
METEOS・25
「メテオスの調査ですと?」「ああ」 フォブの言葉に、クレスは苦い顔を隠さずにうなずいた。 上層部で決定が出されて数時間後。 ネットワークを利用しての光速通信により、クレスたちメタモアークのメンバーはその指令を受け取った。 メテオスの調査。言…
メテオス長編
METEOS・24
今見る風景は過去でもなく未来でもなく現在でもない。 しかし、現実ではあるのかもしれない。 気がつくと、ラキの目の前には廃墟が広がっていた。「……ここは?」 見たこともないその廃墟に、何となく両親の墓がある墓場を思い…
メテオス長編
METEOS・23
ビュウブームは重傷ということもあって、すぐにメンテナンスルームへと運ばれた。 チーフであるラキが指示を出すべきなのだが、調べたい事もあってラスタルとヴォルドン、GEL-GELをつれてラボに篭ってしまった。「少尉~。私一人じゃどうすることも…
メテオス長編
METEOS・22
膨れ上がるエネルギーを、一番最初に察知したのはGEL-GELだった。 GEL-GELはビュウブームの中で膨れ上がったレアメタルの波動に感づき、彼に近づこうとするが、メテオに阻まれてしまう。「ビュウブームさん!」 大声でリーダーである彼の名…
メテオス長編
METEOS・21
絶叫が聞こえる。 誰の声かはわからない。だが、それは仲間の声だというのはわかる。 反応しないといけない。立ち上がらなければいけない。 自分は、彼らの前に立っていないといけないから。 生きている限り、立ち上がらないといけない。 なぜなら、自…
メテオス長編
METEOS・20
あの時と同じように、同じ種類のメテオがあっという間に消える。 二回目のメタモアーククルーはともかく、ギガントガッシュの住人たちは急に消えたメテオにあっけに取られていた。無理もない。二回目の自分らも信じられないのだから。 だが、イレイザーを…
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