小ぶりな乳房を軽く揉むと、クインティアが熱い吐息を漏らす。桜色の先端が、ぴくりと反応した気がした。
（小さいけど、すごく柔らかいなこれ）
弄り回したい。もっと揉みしだきたい。ぷっくりとした乳首を舐めたい。そんな欲望が、むくむくと湧いて出てきた。
「は……！」
クインティアの吐息につられるかのように、シドウは乳房をすくい上げるように触れた。
「んぁ……っ」
少しだけ力を入れて揉めば、吐息が甘くなる。だが、いまいち我慢している感じに思えた。
「もしかして、声我慢してる？」
シドウがそう問えば、またクインティアの顔が赤くなった。こんな場所でも素直になり切れないところが、愛おしいと思う。
口を耳元に近づけ、なるべく甘い声で彼女の名前を囁く。たったそれだけで、彼女の身体が大きく跳ねた。
「は、恥ずかしい……」
「恥ずかしくなんてないって。見てるのはオレだけだ」
「そ、そうだけど……」
まだもごもごと言い訳しようとする口を、もう一度キスで塞ぐ。舌を絡める傍らで、手で乳房の柔らかさを堪能した。
弾力のあるそれは、ちょっと強く揉んでもあっという間に形を戻す。ぷるん、と可愛く揺れるたびに、乳首も固くなっているようだった。
唇を離し、ぷっくりとした乳首を、軽くつまんでみた。
「あんっ！」
クインティアの身体がまた大きく跳ねる。ただし、今度は股間から淫蜜がこぼれて、ベッドを濡らした。
それを見たシドウは、自然と口元が笑みを浮かべるのを止められなかった。
「おっぱい揉まれるのと、アソコをいじられるの、どっちがいい？」
「ば、バカ！」
シドウの出した二択に対して離れようとするクインティアだが、力が抜けている手でそれが叶うわけもない。故に、その抵抗は逆にシドウを喜ばせるだけだった。
もっともっと二人で楽しみたい。クインティアを悦ばせたい。
（そのためには、やっぱアソコだよな）
女の一番大事な場所。完全に濡れそぼった淫唇に指を這わせた。ぬるぬるとした割れ目に沿って、少し力を入れて撫でてみる。
「あッ……！」
クインティアが今まで一番大きく跳ねる。合わせて淫蜜の量も増え、彼女の顔も快楽に歪んでいた。撫でる指を往復させれば、蕩けた声がシドウの耳をくすぐった。
「あ、ぅっ、……は、あん……！ し、シドウ……！」
甘く蕩けた声で、名前を呼ばれる。その一言で、シドウの肉竿がびくりと反応した。
ああ、これを挿れたい。クインティアの淫唇に挿れて、一つになりたい。逸る心を抑えつつ、シドウは指を動かしていく。
撫でては突っつき、入り込める場所を見つけて指を軽く入れてみる。そうすることで、濡れた水音とクインティアの喘ぎ声が部屋内に響き渡った。
「あんっ、ひぁっ！ うぁぁっ……！」
ぐちゅり、と指を深く入れていけば、さらにクインティアが喘いだ。
「ティア、解るか？ ティアのアソコ、オレの指を咥え込んでるぜ」
「い、言わないでぇぇ……、んっ」
何か言おうとする彼女を、膣内で指を動かして黙らせる。自分の指一つで、しなやかな体が艶やかに動くのがたまらなかった。
抜き差しもすると、それに合わせて淫蜜が吹き出る。もう少しでもう一本入れてもよさそうだ。
「もう一本、行くぜ」
「え？ あ、ああっ！」
じゅぷ、と大きな音を立てて膣内にもう一本指を入れる。二本の指で交互に突っついたり、ぐりぐりと中で広げていった。
「あっ、はぁ……っ！ やぁんっっ」
先ほどよりも大きな声で喘ぐクインティア。シドウが顔を見てみれば、さらに顔が赤く、瞳は潤んでいる。蕩けた声と合わせて、かなり気持ちよくなっているのが解った。
クインティアが身体をそらす度、白いおとがいがはっきりと見える。おとがいだけでない。顔も胸も、腹も全部が白い肌は、誰にも染められていない証だった。
ずぐん
シドウの奥で、何かが大きくうごめいた。
白い胸に唇を寄せ、強く吸う。充血するほど強く、快楽になるほど激しく。
そして白い胸に付く赤い痕。自分が彼女を手に入れたという支配感に、シドウの背筋がぞくりとなった。
入れたままだった指を引っこ抜き、完全に勃ち上がった肉竿を淫唇につける。それに気づいたクインティアの目が大きく見開かれた。
「……！」
「いいよな？」
「……いいわ」
彼女の言葉を受けたシドウは、一回深呼吸してからその腰をつかんで肉竿を押し入れ始めた。
「い゛ッッ……！」
破瓜の痛みに顔をしかめるクインティア。シドウの方も、予想以上のきつさに同じように顔をしかめてしまう。もう少し慣れさせた方が良かった、と思っても後の祭り。それよりも愛する女と一つになりたいと言う想いの方が強かったのだ。
一気に押し込むか、それともゆっくり行くか。シドウは少し考えた後、後者を選んだ。と言うか、一気に押し込むにはまだきつかったのだ。
「ティア、耐えてくれ……！」
「だ、大丈夫よ……」
少しずつ、少しずつ押し進めていく。繋がっている場所から赤い血が流れているが、見なかったことにして進めた。
申し訳ないと思いつつも少しだけペースを速めていくうち、何かを破る感覚とともに今まで以上の締め付けがシドウを襲う。完全に奥まで届いたのだ。
「あ、熱く、て……硬、いのが……ぁ」
入り込んだ肉竿を、頑張って受け入れているクインティアが愛おしい。シドウは腰はそのままに、固くしこった乳首を口にした。
「んあっ！」
痛みが少しマシになったのか、苦しんでいるはずの彼女が甲高く喘ぐ。
それを聞いたシドウはぺろりと舐めたり、歯で甘噛みしてみたりする。片方の乳首も、手で摘まむなり弾くなりして弄り回した。
「あ……っ！ んふっ……、やぁぁ……」
先ほどの蕩けた声が戻ってくる。この様子だと、痛みは少し引いているようだ。
「少し動かしていいか？」
問えば、顔を赤らめつつもこくこく頷いてくれた。
許可が取れたのでゆっくりと動かしてみる。ずっ、と濡れた水音と共に、膣壁が肉竿を刺激した。
「は……！」
熱い息がこぼれ出る。
さらに動かせば、その分肉竿が刺激されて快感が身体を駆け巡った。きついながらも自分を受け入れている膣壁――クインティア自身。
ずぐん
今までで最大の快感が、シドウの身体を震わせた。
「ティア、いいな……！？」
「え？ あ、あぁぁんっ！」
快感に背中を押され、一回大きく抜き差しする。ずぱん、と大きな音が鳴り、二人の身体が大きく震える。
「ひぁぁああっ！ や、やだぁっ、し、シドウ……っ！ あぁぁんっ！」
「ティア、ティア……ッ！」
もう腰の動きを止められない。先が見えそうになるぐらいに抜き、押し込む勢いで挿れる。それの繰り返し。
クインティアは最初痛そうな顔だったものの、徐々に快楽に蕩けた顔へと変わっていった。喘ぎ声も高くなり、それが更にシドウの肉竿を熱くする。
「解るか、ティア！ 女王とか関係ないんだ！ お前は女で、オレは男なんだ！」
「んあぁぁあっ！ わ、解るわっ！ わ、私……ッ！」
「お前が好きだ！ お前のためなら何でもやれるんだ！ 頼れよ！」
「ふああっ！ で、でもぉっ……あはぁぁっ！」
「オレが聞きたいのはそんなんじゃない！」
激しいピストンの中、ため込んでいた自分の想いを全部ぶちまける。
ずっとずっとクインティアが好きだった。彼女のそばにいたかった。彼女の力になりたかった。音速の英雄の名前も、結局は彼女のためだった。
なのに彼女は一人で何でも解決しようとして、自分に背中を向けて行こうとする。それが悲しかった。
「教えてくれよ、ティア！ お前にとってオレは何なんだ！」
想いとともに腰を打ち付ける。もう我慢できなかった。
クインティアの顔は快楽に蕩けているものの、その目はまっすぐシドウを見ていた。ただ潤む瞳は快楽のものではなく、純粋なそれ。
「わ、私は……ぁぁっ、私はぁぁっ……！」
視線が絡み合った。
「好き……！ シドウ……！」
とうとう口から出た、彼女の言葉。本当の心。
嘘ではないと言いたいのか、クインティアは自分からシドウと唇を重ねる。自然と口づけは深くなり、互いの舌を絡め合った。
愛してる。世界中の誰よりも愛してる。そんな想いを込めてのキス。
「……っはぁっ！」
口を離し、再度腰を激しく動かす。性欲のピストンは、とうとう最高潮へと上り詰めた。
「っい、イくっ！ イッくぅぅぅっ！！」
「ティアっ、ティアァ！！」
「あああぁぁぁああああーーーっっ！！！」
クインティアの絶頂に合わせての最大級の締め付けを受け、シドウは彼女の子宮に自身の欲望を解き放った。
次の瞬間、疲労感がシドウを襲う。抗う気もないので、大人しくそれを受けクインティアの隣に寝転がる。相手の方も疲れているようで、はぁはぁと荒い息をついていた。
優しい視線を向けて肩を抱くと、彼女も優しく微笑む。幼いころと変わらない、シドウが一番好きな笑顔。
「愛してる、ティア」
シドウがそう言えば、クインティアはその腕に飛び込んだ。
「……私もよ、シドウ」